家庭用蓄電池の今後について

実は震災が起こる前から、2011年は「家庭用蓄電池システム(住宅用蓄電システム)元年」と言われていたのをご存じでしょうか?

そして、東日本大震災や福島原発事故の影響によって注目が高まり、今後、一気に普及が加速することが予想されるようになりました。

そもそも、2011年が家庭用蓄電池システム元年と言われていた背景には、大きく以下の2つの理由がありました。

  • 住宅メーカーの事業拡大という狙い
  • 電気自動車(EV)の普及

この2点を軸に、今後の普及について説明していきます。

住宅メーカーの事業拡大という狙い

ここ数年間、不況の影響もあって住宅メーカー各社新設着工戸数が伸び悩んでいました。

この状況を打破するために目を付けたのが住宅の高機能化であり、特に力を入れていこうと考えられていたのが住宅用の太陽光発電システムでした。

実際に2011年3月9日の日経新聞には旭化成ホームズをはじめ、大手住宅メーカー各社が蓄電池の取り組みをスタートさせていることを掲載されており、今後の取り組みについて大きく取り上げられていました。

では、どうしてこれまで住宅メーカーは蓄電池付きの住宅を販売しなかったのか?

その最大の理由は技術的な部分も関係がありますが、それ以上に蓄電池を家に取り組むことで、家の価格が高騰してしまうというデメリットがあったからです。

この問題を解決策として考えられているのが「電気自動車(EV)」なのです。

電気自動車(EV)の普及により、蓄電池が普及する?

電機自動車から太陽光発電システムへ

コストの高さが導入のネックとなっていた蓄電池ですが、電気自動車の普及によって、その問題が解決できると考えられるようになりました。

電気自動車で使用されているリチウムイオン電池は急速な充放電を繰り返すため、寿命が5~10年と言われていますが、この寿命切れの電池は自動車では利用できなくても、家庭では充分に使えることがわかったのです。

そこで、住宅メーカー各社は自動車メーカーなどと協力し合い、使用済み蓄電池の再活用に向けて取り組みをスタートさせているのです。

実際に、旭化成ホームズは日産と住友商事、オムロンと協力をして、2012年の実用化を進めているそうです。価格も将来的には廃電池を活用することで、現在数十万円程度に抑えることを検討しているそうです。

他にも、大和ハウス工業はグループ会社を通じて蓄電池を調達、トヨタホームはトヨタ自動車グループを活用して蓄電池の実用化を進めているなど、今後、企業間の競争はますます激しくなると予想されます。

実用化や低価格での利用はもう少し先の話になるのかもしれませんが、小型の蓄電池の普及が進んでいるなど、確実にエネルギーを各家庭が作る時代へと変わりつつあります。

東日本大震災や福島原発をきっかけに、安全で環境に優しいエネルギーに対して関心を持ち始めた今だからこそ、家庭用蓄電池システムについて考え、普及を後押ししていく必要があると私は考えます。